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たまには本でも読んでみよう:森に眠る魚 角田光代 [読み物]

 そんなにむきになって、自分の生活が充実していると、くどくど言わなくてもいいですよ。しあわせな人は自分がしあわせだと、ことさらに言わなくてもいいの 

 角田光代先生の小説って、かなり現実感ありありな作品が多い気がします。

 わかる~!この感覚~!てな感じです。それ故にものすごくありそうで怖かったりします。冒頭のは独身のお友達からの手紙の一文です。これってば、かなりの毒あるよなぁ、と思ったりします。

 個人的な見解なのですが・・・・

 子供がいて、専業主婦で、やさしいご主人がいて、ママ友もいて、満たされているはずなのに何かが違う。でも、それが何かはわからない。でもって、自分よりもあきらかに満たされていないはずの独身のお友達に「しあわせなのー」みたいに送ったら、返事がこれ。あきらかに返り討ちみたいなもんです。

 この主人公はきっと「うらやましいわー。満ち足りた生活で」とか何とか言って欲しかったんだろうと思います。

 続く手紙の文は

 私が言いたいのは、あまり無理をせずに。上を見ることも下を見ることもなく、呼吸のしやすい生活をしてほしいということです。

 だったりするわけで・・・・・・・完敗ですよねぇ。というか、独身のあんたに何がわかる!みたいになってしまいそう。でも、こういうのって、普通に世の中でありますよねぇ。

 この先生のすごいところって、ここなんだわ、と思ってしまいます。

 ママの人でママ友との付き合いで疲れている人にはこの小説、ものすごくよくわかると思います。子供いないのに私、一気読みしました。しかも、風邪でダウンしている時に・・・・・はははは。

 上を見ない、人は人!とは思ってはいるものの、それって、かなり難しいですよねぇ。でも、まぁ、肩の力を抜いて、のんびりするのもいいのかもしれません。

 


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