たまには本でも読んでみよう 「最も遠い銀河」 [読み物]
最近、ドラマであった「最も遠い銀河」。
2夜連続はさすがにきつい。ハム太郎を寝かしつけてる間に10時前やんっ!今から無理か?ということで原作を読んでみました。
光が生まれる朝は誰にも平等なのだ。だけど、日が昇るにつれて世の中は不平等になってゆく。この世の中はその繰り返しなのだ。
ヒロインの一人の李京愛さんが言うセリフなんですが、その一言ですかね。不平等すぎるやろ~!!
生まれたときから不幸やん。それがどんどん不幸の連鎖状態やん。主人公、あまりにもかわいそうすぎや~。と読み進むにつれて思ってしまいました。
あらすじは、私の解釈がかなり入りますが。
小さいときに貧しくて不幸だった主人公晴之は、大検を受けてがんばって建築家になって、社会的にも認められようとしてたわけです。
ある時、小樽で身元不明の女性の死体があがるんです。でもって、その死体にものすごく興味をいだいた退職した刑事が「仏さんの身元を割り出してやらんと」とかいって、退職してるくせにその事件を探っていくわけです。そっとしておいてやろうよ、レ・ミゼの警部といい(なぜそんなにジャンバルジャンを追いかけるのか)、なんでそんな余計なことするかな・・・・・。
その死体は晴之が昔、兄弟同様に貧しい中一緒に育って、愛していた美里という女性。その女性は晴之が成功するように水商売をしてまで助けていたのですが、その美里をヤク漬けにして、ぼろぼろにしたのが大企業の御曹司の淳介。白血病を患っていた美里は、ヤクにより死期を早め、死ぬ間際に「海に埋葬して」みたいに言うわけです、晴之に。そんなん罪になろうが、愛する人のためなら、遺言なら海に沈めてしまいますよね。でも、愛してるがゆえに錘つけて、裸にして身元わからんよーにするべ!てな訳ではなく、自分とおそろいの「テッポウユリ」のペンダントだけを身につけて海に沈めちゃうんですよね。もちろん、晴之はその片方のペンダントをいつも身につけてます。
「きっと社会的に抹殺してやるぜ!憎むべし!」と淳介のことをいつもおもっていたりするんですけど、そんな中、その実の妹の茜が美里にうり二つ。愛してしまうんです。そりゃ、死んじゃった恋人にそっくりで、かつ、性格もいい人が現れたら愛すると思います。というか、茜本人が好きなのか美里として好きなのか、どーなのか。
もう一人、晴之のことをずっと愛してた人が、李京愛というペンダントをつくった女性。この人の愛情ってすごいです。もうね、この人にはかなわないんじゃないか?と思うくらい。「私が勝手に好きなので、あなたに迷惑はかけません」と。いくら命の恩人(経済的に)とはいえ、盲目的に好きなわけです。この人が一番強いかも。最後に女の子を連れてきますけど、きっとその子は晴之との子供でしょ?という描写もありますし。美里よりも茜よりもこの人が一番晴之を愛してたんじゃないかと。
こんな状態の中で、淳介が晴之の友達のヤクザによって殺されたり、友人が自殺したり、これでもかっていうくらい人が死にます。そんなに死ななくてもいいんじゃないか?と思うくらい死んでしまいます。最後は、別に自殺せんでもええやん、と思うのですが、主人公まで自殺してしまいます。
なんか、生まれが不幸ならずっと不幸やん、という感じです。松本清張さんの小説もなんか生まれが不幸ならどんだけがんばっても不幸から抜け出れないやん、と思うのですが、この白川道さんの小説もそんな感じです。
なんかどっかでみた感じのテイストだわ、と思っていたら、「天国への階段」と同じ作者でした。天国への・・・は韓国ドラマではなく、昔、佐藤浩市さん主演で日テレでドラマ化してました。その時には話云々よりもヒロインの少女時代の宮本真希さんが色ぽい~、しかし、佐藤浩市さんの少年時代の橋さんがあまりにも・・・てな感じしかなかったのですが。
結構、長いので、DVDになってから見た方がいいかもしれません・・・・。
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